CとAの数物 Note

数学と物理のはざまに棲息。

2018-12-02から1日間の記事一覧

隣接n項間漸化式の線形的アプローチ(7)(具体例)

隣接項間漸化式の線形的アプローチ(6)の続き c-and-a.hatenablog.com具体例 例えば、漸化式がであったときの一般解を求めてみよう。この漸化式の特性方程式はと、上で因数分解できる(当然こうなるよう係数を決定した)。の解の一方をとすると、他方はである。…

隣接n項間漸化式の線形的アプローチ(6)

隣接n項間漸化式の線形的アプローチ(5)の続き c-and-a.hatenablog.comさて、隣接項間漸化式の一般解を求めよう。 この漸化式の特性方程式は1次または2次の実係数多項式の積に因数分解できる。また、の個の基底は、とかける。 の個の基底は、の2解を用いて、…

隣接n項間漸化式の線形的アプローチ(5)

隣接項間漸化式の線形的アプローチ(4)の続き c-and-a.hatenablog.com実は、上の既約多項式の次数は高々2であることに気づいた。 c-and-a.hatenablog.comもう少し早く気づいていれば、これまでの議論をより簡単にできたのに…(その場の思い付きで書くからこう…

R上の多項式のR上因数分解

モニックな実係数次多項式を上で因数分解を試みる。 剰余の定理より、を満たすが存在すれば、実係数次多項式を用いてとかける。同様にして、の実解が個存在したとするととかける。には、実解が存在しないが代数学の基本定理から、虚数解は存在する、つまりと…

隣接n項間漸化式の線形的アプローチ(4)

隣接n項間漸化式の線形的アプローチ(3)の続き c-and-a.hatenablog.com であるとして、という数列を考える。であることは既に示した。つぎに、のときを示す。 に対応する漸化式の左辺にを代入するととなる。ここで、は、を含む多項式と含まない多項式に分解で…

隣接n項間漸化式の線形的アプローチ(3)

隣接項間漸化式(2)の続き c-and-a.hatenablog.com良いアルファベットがなくなりそうなので、一度添え字をリセットするとともに、これまでの振り返りをする。次のような隣接項間漸化式を考えているのだった。なお、は実数列、は実数でである。 また、この特性…