CとAの数物 Note

数学と物理のはざまに棲息。

一般化

n次元ランダムウォークの再帰確率(2)

n次元ランダムウォークの再帰確率の続き c-and-a.hatenablog.comつづいて、条件を満たす数列を求めるためにを決定するのだがほぼ1次元ランダムウォークの再帰確率(2)で行った通りなので、結果だけ示すとする。 c-and-a.hatenablog.com結果求める数列はとな…

n次元ランダムウォークの再帰確率

1次元ランダムウォーク同様、時刻に位置に動点がある確率をで表す。また、第軸正方向に動かすベクトルをとおけば、漸化式はとなる。 また条件はかつは実数とする。まず、条件を無視して漸化式の一般解を求めよう。(1次元ランダムウォークの方法をなぞる)と…

隣接n項間漸化式の線形的アプローチ(7)(具体例)

隣接項間漸化式の線形的アプローチ(6)の続き c-and-a.hatenablog.com具体例 例えば、漸化式がであったときの一般解を求めてみよう。この漸化式の特性方程式はと、上で因数分解できる(当然こうなるよう係数を決定した)。の解の一方をとすると、他方はである。…

隣接n項間漸化式の線形的アプローチ(6)

隣接n項間漸化式の線形的アプローチ(5)の続き c-and-a.hatenablog.comさて、隣接項間漸化式の一般解を求めよう。 この漸化式の特性方程式は1次または2次の実係数多項式の積に因数分解できる。また、の個の基底は、とかける。 の個の基底は、の2解を用いて、…

隣接n項間漸化式の線形的アプローチ(5)

隣接項間漸化式の線形的アプローチ(4)の続き c-and-a.hatenablog.com実は、上の既約多項式の次数は高々2であることに気づいた。 c-and-a.hatenablog.comもう少し早く気づいていれば、これまでの議論をより簡単にできたのに…(その場の思い付きで書くからこう…

隣接n項間漸化式の線形的アプローチ(4)

隣接n項間漸化式の線形的アプローチ(3)の続き c-and-a.hatenablog.com であるとして、という数列を考える。であることは既に示した。つぎに、のときを示す。 に対応する漸化式の左辺にを代入するととなる。ここで、は、を含む多項式と含まない多項式に分解で…

隣接n項間漸化式の線形的アプローチ(3)

隣接項間漸化式(2)の続き c-and-a.hatenablog.com良いアルファベットがなくなりそうなので、一度添え字をリセットするとともに、これまでの振り返りをする。次のような隣接項間漸化式を考えているのだった。なお、は実数列、は実数でである。 また、この特性…

隣接n項間漸化式の線形的アプローチ(2)

隣接n項間漸化式の線形的アプローチの続き c-and-a.hatenablog.com 特性方程式がになる漸化式の解の集合をと表す。 をが満たすとする。剰余の定理からとするとを満たす次多項式と高々次多項式の存在が保証される。ここで、 と表すととなり、漸化式はと変形で…

隣接n項間漸化式の線形的アプローチ

実数列の隣接項間漸化式の一般解を考える。なお、かつとする。 c-and-a.hatenablog.com 隣接三項間漸化式の線形的アプローチで示したように、隣接3項間漸化式の解の集合は2次元ベクトル空間である。同様な議論で、(1)の解の集合は、次元ベクトル空間である…