1次元ランダムウォークの再帰確率
これまで書いてきた、漸化式のお話はこの記事のアバンにするつもりだったのだが、つい、項間での一般解が求まってしまい、厖大な量になってしまった。
1次元ランダムウォークとは
「時刻で原点にある点が時刻が増える度に、右(の正方向)または左(の負方向)のいずれかに確率で移動するというイベント」
である。
数式化すると、時刻ににいる確率をとかくと
が成り立つ。また、で原点にいることから
が条件となる。まずはこの条件を無視して、(1)の一般解を求めよう。の形の解をみると
よって、で両辺を割れば
の関係があることがわかる。つまり、はの関数としてとかける。
また、隣接項間漸化式での類推から、以外の基底はないと予想できる(証明は未完)。また、が(2)の関係を満たすとすると、とは基底となるので
も(1)を満たす。更に、を任意の複素数としても(2)を満たすは存在するので、基底は無限にあることになる。つまり、一般解は全ての基底の線形和であり、基底が無限のときは積分を考えるので、にかけられる定数をで表すと
となり、と変換するとであるので
と表せる。
1次元ランダムウォークの再帰確率(2)へ続く
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