勝ち残りじゃんけんの回数2
前回の結論
じゃんけんの勝ち残り戦の優勝が決まるまでの回数の期待値を係数とする母関数は
を満たすことが分かった。以下でこの関数方程式を解いていく。色々やってみたって感じがにじみ出ている式変形でスマートでなく、結果上手くいったものであるんので多少天下り感があるが、容赦いただきたい。色々と書き換え
分母のがいやらしいので
とおく。するとを掛けて指数関数がいやらしいのでとおきをに置き換えればさらに、がいやらしいのでとすればつまりとなる。ここで、をを満たす関数とすればとなる。さらにについて、対数がいやらしいのでとおいてやれば、についてよりが成り立つ。これらをまとめて、再記すれば
を満たす関数を用いて、母関数はと書ける。かなり見通しが良くなった。
関数方程式
あとはを求めればいいのだが、これを満たす関数なんぞ思いつかなかったので無理くり解くことにする。
は式から
という形をしていればうまくが消える。に代入すればこれを繰り返せば結局と同様にして
となる。基本的にはと同じ。係数のに注意して計算すれば
となることが分かる。これらの無限和を閉じた形にするような関数を自分は見つけられなかった。などシンプルだから何かしらありそうなのだが。
ただ全く本筋とは関係ないが
結論
さて、これで母関数を構成する部品は全て特定され、代入すれば
となった。とシグマをまとめてとなる。ただ、この関数には重大な問題がある。原点で発散するのだ。しかし、それでも数列を復元することはできた。検証しよう。
検証
を求めてみる。をそのまま代入すればとなるので極限を考える。
これを計算するのだが、ロピタルの定理などやりようはあるだろうが、今回はの近似公式を用いる。つまりよってとなる。このように解析接続のようなことをして、正則化すれば数列を得ることが出来る。同じようにであり、シグマ内部は計算すればとなるのでとなる。さらによりと正しい結果になっている。
色々と微妙な結果であるが、正しく予言できているのでよし。
c-and-a.hatenablog.com