隣接n項間漸化式の線形的アプローチ
実数列の隣接項間漸化式
の一般解を考える。なお、かつとする。
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隣接三項間漸化式の線形的アプローチで示したように、隣接3項間漸化式の解の集合は2次元ベクトル空間である。同様な議論で、(1)の解の集合は、次元ベクトル空間であることが分かる。よって、一次独立な数列を個みつければ、他の解はそれの線形和で表される。
まず、(1)の特性方程式
を得る。これは次方程式である。ここで、特性方程式が自然数を用いて
と因数分解できたとする。なお各はモニックな上既約多項式とする。
また、各に対して、を用いて
と展開し、新たに数列の隣接項間漸化式
を作る。この漸化式の解の集合をとする。このとき、は次元ベクトル空間である。
次に(2)を複素数を用いて
と展開する(なお、最後の行は展開した式にを掛けたものである)。よって、(1)は
と変形できることがわかる。これから
がわかるので、はの部分ベクトル空間となる。
隣接項間漸化式の線形的アプローチ(2)へ続く
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